Mirelle Jospin （92歳） Lionel Jospin の母であり、尊厳死協会のメンバー
昨夜
わたしは 母のことを考えていた
病と闘っていた母は
当時 尿が思うように出ないことがあった
わたしは
抗ガン剤（西洋医学薬品）だけに頼りたくなかった
病気に効く漢方薬 という分厚い本を読みあさり
一つの薬草茶を家で煎じて 病室に持ち込み
わたしは 母に飲ませた
そのお茶は
母に尿意を感じさせて
母は普段より多くの尿量に驚いていた
しかし
その尿意は真夜中に何度も母を起こした
...母は睡眠不足になってしまい
心臓が弱っていた母の体力を 減退させてしまうことになってしまった
そして 更に
母の病気を治そうと考えていたわたしは
ガン細胞の栄養とされる
糖質のある甘い食べ物や 炭水化物などを
母に理由を話すこともせずに 制限させていた...
いまのわたしなら
腹水に膨らんだ大きな母のお腹を 優しくさすってあげるだろう
白く細い母の脚を 優しく揉んであげたり
毎日 抗生剤で高熱を冷まし 汗をかいて痩せた母の身体を
温かいタオルで拭いてあげて
穏やかな気持ちで 母を抱きしめてあげられるだろう
そして
好きな食べものを
食べたいだけ食べても大丈夫だよ！と言ってあげられるだろう
母親の尊厳死を受け入れた瞬間から
太陽のような眩い光が差し
葛藤と怒りが
軽妙さと生きる喜びに変わって行く
死者は死んでおらず
流れる水道水や猫 森に生まれ変わる
母が死に行く日を望んだのなら
一人の人間の一生としての
「自分らしく生きる」
ことと
「自分らしく死ぬ」
ということを
